関門医療センターの帰り道、近くの長府庭園によって見ました。
桜満開のこの時期、しばらく天候不良だったので、この青空と暖かな日ざしは貴重な
瞬間です。急いで庭園内に入り桜の木を目指しました。
桜は散り始めていましたが、まだまだ充分撮影可能状態です。久しぶりに日ざしの
中に揺れる花びらに感動。夢中でシャッターを押し捲りました。俳句の中で詠む光も
いいが、ファインダーの中で輝く光もいいものです。
昔、カメラ小僧だった頃の写真はフィルムだったので、現在のデジカメのように気
軽にはシャッターを押せませんでした。構図を考え、光を求め、シャッター速度と絞
りの数値を決め、初めてシャッターボタンを押すことができました。
しばしシャッターを押す手を休め、風に散る花びらの中を行く。私の目の前を過ぎ
る花びらの一枚一枚の中に、今度は俳句の素材が漂っているように思われてきます。
俳句の詩心がカメラのシャッターを押させ、写真の絵心が五・七・五のリズムを奏で
るようになってくれたなら、この先の私の人生も素晴らしいものになるのでしょうが。
やわらかき地球の肌へ散る桜 虚知
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金澤萬里 (月曜日, 17 4月 2017 17:13)
5か月連チャンで今回又1席すごいですねー快挙ですねー。キャンバスへ鳥還るなんて私には思いもつきません。素晴らしい句です。脳みその一部でいいから分けてください。
taorigiku (月曜日, 17 4月 2017 21:01)
ありがとうございます。三月に初めて香月美術館に行って香月の絵を見ました。
よくわからなかったので、香月に関する本を読み漁ってシベリアシリーズのこと
などを知りました。香月の絵の色は黒が特徴なんですが、俳句的に黒はどうかな
と思い、蒼という字を使いました。香月の描いたシベリアの絵の中に鳥が帰って
いくイメージです。